・・・前回の続きになります。

この50台後半男性Xは、1ケ月に2回も他人の車に傷をつけるという悪質な迷惑入居者である。
本来、多少の迷惑行為をする入居者に対しては、大家が手紙や電話もしくは直接面談して注意するが、この男性はまともに相手できないと判断した。
恐らくこの様な器物損壊犯は、社会に対して鬱積した不満がある等、心に闇を抱えていてまともに相手できる人間ではない。

とりあえずこんな時はまず弁護士さんに相談するのが先決である。
もちろん弁護士さんに依頼すると莫大な費用がかかるので、最初は弁護士さんに30分いくらで相談する方法である。
弁護士さんによっては単価が異なるが、だいたい30分3000円とかで相談をうけてもらえる。(私の場合は1時間の相談となった)
さっそく最寄りの弁護士さんにアポイントをとってみた。
翌日にアポイントがとれたので、それまでにA41枚程度に箇条書きで、相談内容をまとめておいた。
これは書面でまとめると短時間で弁護士さんに事の内容を理解してもらえるからである。

で・・・弁護士さんの見解としては、
1.この50台後半男性Xを裁判で退去させるためには、賃貸契約書に記載している迷惑行為に該当するかどうかの判断になる。
2.裁判にて迷惑行為が認められるには、だいたい2回ほどの迷惑行為が必要となる。
3.この場合1回目は、この50台後半男性Xが犯人という証拠がない。また2回目は目撃者がいるが、この方が被害届を出していないので、迷惑行為が裁判で認定されるかどうか五分五分である。
4.よって裁判になると費用と時間がかかるので、まず穏便にこの50台後半男性Xに退去交渉してはどうか。
5.もしそれでもこの50台後半男性Xが退去を拒むなら弁護士から契約解除の内容証明を送付する。
という内容である。

やはりというか、たとえ迷惑行為を行う入居者であっても、保護されている法律である。
弁護士さんの助言どおり穏便にこの50台後半男性Xを退去させるには、退去先を用意してやる必要がある。
そのためには不動産屋さんの協力が不可欠である。
よってこの入居者を斡旋した不動産屋さんに事の事情を説明した。
この不動産屋さんは、とても誠実な方で、責任をもって退去交渉をすると言ってくれた。
それから約2ケ月間、この不動産屋さんによる退去交渉が続いた。
そして、この50台後半男性Xが提示してきた退去条件は、
1.引っ越し代を出してほしい
2.今月分の家賃は退去後に払う
という内容である。
恐らく2の家賃に関しては払わないつもりであろう。
大家の私としては、この内容で上等である。
この迷惑入居者が居座ることによっての被害は、この何十倍である。
そして、ついにこの50台後半男性Xが引っ越しをして出て行った。